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​茨城県の現状

茨城県の犬の殺処分頭数は、2005年度から8年連続で全国の都道府県で最多でしたが、2016年12月28日に「茨城県犬猫殺処分ゼロを目指す条例」が施行され、2021年以降、茨城県動物指導センター(以下センターとします)の殺処分頭数は”ゼロ”となりました。

また、県では、飼い主に対して犬の飼い方の啓発(終生飼養、無計画な繁殖の防止、マイクロチップの装着など)の取り組みも行っていますが、センターに収容される犬の頭数はいっこうに減らず、それどころか2023年以降はごく一時期を除いて収容頭数が150頭を超える状態が続いており、取り組みの成果が見られているとは言い難い状況です。

特に2024年11月以降、収容頭数は200頭を超え、旧来のままの建物施設内で個別房は常時満室、集団房では超過密によるストレスなどで犬同士の争いが絶えずに大怪我や落命にまで繋がる懸念を払拭できず、いつ殺処分が再開されてもおかしくないほどの逼迫状態が続いています。
このままでは改善どころか、状況は悪化の一途を辿ることとなるでしょう。

センターには「いぬ助け」をはじめ、犬の保護に取り組む団体が複数登録しており、日々、犬の引き出しを行い譲渡に繋げる努力を続けているものの、譲渡が難しい大きめ野犬の成犬たちがセンターに取り残されているのが現状です。

現在センター収容犬の大半を占めるのが茨城町、小美玉市、鉾田市の3市町が隣接する地域で捕獲された野犬です。
現時点でも捨て犬や未避妊の外飼い・放し飼いの犬たちや野犬たちが繁殖を繰り返してその数を増やし、大きな群れをなして暮らしている場所が複数確認できています。
県は野犬の捕獲にも取り組んでいますが、その頭数はあまりにも多く、特に警戒心の強い個体は通常の捕獲機設置だけでは捕獲困難なため行政だけで頭数を減らすことも難しく、それを待つだけではとても追いつかない状況なのは明らかです。

いぬ助け」は、野犬が増え続ける状況の根元を断ち切ることでセンターへの犬の収容頭数を減らす「蛇口閉め活動」として、行政や志を同じくする他団体とも協力しつつ野犬の多い地域での犬の捕獲、保護に取組んでいます。

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